terasuのひとりごと

仕事や生き方まだまだ迷走中。昨日と今日では諸行無常、五十知命は程遠く・・・。自分自身を俯瞰するための独り言。

#76「年を取るのは、山を登るようなもの。息は切れるけど、景色はずっといい。」

久坂部羊さんの本の中に書いてあった、女優 イングリット・バークマンの言葉、

「年を取るのは、山を登るようなもの。息は切れるけど、景色はずっといい。」

 

なんだか、とても深く心に染みわたってきました。

 

久坂部羊さんの小説によく出てくる「末期の眼」。

人間は、死を意識した時に、いろいろなものが鮮やかに輝いて見える。

そして、死を意識した人の近くにいる人も、「末期の眼」を共有し、いろいろなものが鮮やかに輝いて見える。

 

「年を取る」ということは「末期の眼」を持つようになることなのだと思う。

 

五十知命、まだまだ人生達観には程遠い。

ただ、人生半世紀も生きていると、

今まで当たり前と感じていたものが、ありがたく感じることが増えてきた。

 

朝の太陽。

鍋の湯気。

暖かいソックス。

子ども達の笑い声。

朝、元気に家族みんなが家を出れるということ。

職場でパソコンを立ち上げ仕事をする日常。

 

年を重ねると、体力も低下して、

若い時のように持久力もなくなるし、息も切れる。

 

でも、人間の命はある日突然、何の前触れもなく終了することがあるということを

自覚した時、

それらすべてが、決して当たり前のことではない、ということを

身をもって理解する。

有限を意識するから、日常は、輝いて見えるのかもしれない。

 

だから、今日もいろんなものに感謝して生きていこう、

そう思う五十知命なのでした。